4.太陽熱利用システムの種類

関連リンク:太陽熱利用システムとは?

設備機器(システム)の種類

STEP1 液体式と空気式

液体式は...

太陽の熱で 水(不凍液)を温める。

空気式は...

太陽の熱で 空気 を温める。

STEP2 液体式の分類

太陽熱温水器[家庭用]

集熱器と貯湯タンクを一体化することでポンプが不要になるため、電源が不要。

ソーラーシステム[家庭用][業務用]

貯湯タンクに溜めているお湯が冷めた時に循環させるためのポンプが必要。大規模な施設にも対応できる。

STEP3-1 自然循環式と強制循環式

① ② 液体式 > 太陽熱温水器[家庭用]> 自然循環式(タンク一体型)

  1. 集熱器で太陽エネルギーを集める。
  2. 集熱器の中を流れる水が自然に循環しながらお湯となって貯湯タンクに貯まる。
  3. お風呂を中心とした家庭の給湯に使われる。
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図のように、太陽熱集熱器と貯湯タンクが一体化されているものをタンク一体型といいます。

集熱器の中では水が循環されており、集熱器が太陽の熱を受けると中の水が温められお湯になります。

お湯は水よりも比重が軽いため、上に移動し(自然対流)、貯湯タンクの中に保管されます。

タンク一体型は、集熱器と貯湯タンクとの間を対流により自然に循環することで水を温められるので、自然循環式とも言われます。

メリット

  • 電源が不要

デメリット

  • 貯湯タンクと浴槽との高低差が小さいほど排出時の水圧が低くなる。
  • 配管が長いとその分、お湯が冷めてしまう。
  • 貯湯タンクを屋根に設置する場合、屋根への負担が大きくなる。
  • その場合は屋根の補強工事も行わなければならず、費用が高くなってしまう。
豆知識― お湯は水よりも比重が軽い ―

お風呂に入ろうとした時、底のほうの温度が冷たいと感じた経験はありませんか。

お湯は水よりも軽い(比重が軽い)性質があるため、水を温めてしばらく置いておくと、だんだん温かい水(=お湯)が上へ、冷たい水が下へと移動します。

このように自然循環式では、水とお湯の性質を使って、水を循環させてお湯を作り、貯湯タンクに保管します。

③ 液体式 > ソーラーシステム >強制循環式(タンク分離型)

  1. 集熱器で太陽エネルギーを集める。
  2. 太陽の熱で温められた熱媒を強制的に循環させ、貯湯タンクに温水を溜める。
  3. 給湯や暖房として使われる(家庭用、業務用)
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図のように、太陽熱集熱器と貯湯タンクが別々に設置されているものを強制循環式(別名:ソーラーシステム)と言います。

強制循環式は、貯湯タンクを地上に設置するため、ポンプを使って水を強制的に貯湯タンクから集熱器に循環させなければなりません。

お湯は貯湯タンクにそのまま溜めておきます。

その後、使用時に温度を判別する装置を通過してから補助熱源(ボイラー)を通り、各水栓を流れます。

メリット

  • 貯湯タンクは屋根の上に乗らないため、自然循環式に比べて見た目がスマートで屋根への負担も少ない。

デメリット

  • ポンプを運転する電気が必要。
  • 価格がやや高い。

STEP3-2 落水式と水道直結式

① 液体式 > 太陽熱温水器 > 落水式

  • 貯湯タンクから自然の引力(落水)でお湯を供給する方法。
  • 高低差を出すため、屋根の上に設置されます。
  • 通常は太陽熱温水器専用の蛇口を取り付け、バスタブにためてお風呂に使います。

    MEMO

  • シャワーは従来通りボイラー(湯沸し器)で温めて使用する。
  • 浴槽は温水器で温めたお湯の温度によって従来の蛇口から調整する。
    (※冬場や悪天であまり温まらなかった場合、湯沸し器で温めたお湯を追加する。)

メリット

  • 価格が安く、最も普及している。
  • 自作もできるほど構造が簡単。

デメリット

  • 使い勝手が悪い。
  • 水圧が弱くそのままではシャワーに使うことが出来ない。
  • 太陽熱で温められたお湯がそのまま蛇口を通るため、温度調節が出来ない。

② ③ 液体式 > 太陽熱温水器 > 水道直結式

  • 太陽熱温水器を水道と直結する方法。
  • 減圧弁を使用することで給水圧が落差による水圧に左右されません。
  • 太陽熱温水器で温められたお湯は、温度を判別する装置を通過後、湯沸し器を通って各水栓へ流れます。

    MEMO

  • 太陽熱温水器で温められたお湯の温度が高すぎることがあり、これをそのまま湯沸し器に入れると、湯沸し器が壊れてしまいます。このため、温度を判別する装置を通して、一定温度以上のお湯が湯沸し器に入らないように、お湯が熱すぎる場合は水で薄めて温度を下げます。
  • 太陽熱温水器からの温度が低かった場合、湯沸し器で加温し、各水栓へ流れます。

メリット

  • 使い勝手は従来と変わらず、太陽熱で沸かしたお湯の分だけガス代を節約できる。
  • 給湯器(湯沸し器)に接続して使用することができる。
  • 水道と直結することにより、高温のお湯が直接湯沸し器に入らないようにする。
  • 給湯圧が落差に左右されないため、何処に設置しても勢いのあるお湯が使用できる。

デメリット

  • 集熱部は間接加熱方式のため、自然循環式(直接加熱方式)に比べると温まるのに時間がかかる。必ず補助熱源と組み合わせて使用する。

STEP4 空気式

④ 空気式 > ソーラーシステム

  1. 集熱器で太陽エネルギーを集める。
  2. 温められた空気を送風機で床下に送風する。
  3. 床下の蓄熱材(コンクリート)に蓄熱させた後で室内に入れ直接暖房する。
  4. 蓄熱槽の中に蓄えた水を温めてお湯にする。

集熱器の種類

業務用 太陽熱利用システム比較表